1億円までの軌跡

金融資産1億円を目指します。よろしければご覧下さい。

ゴルフ vs その他スポーツ

私はゴルフが大好きで自分でプレーするのはもちろん、テレビ中継もよく観るのですが、ちょっと理解できないことがあるのでブログに書いてみます。

ここ2年ほどゴルフ界を騒がせているのが「LIVゴルフ」の存在です。世界のゴルフ団体(PGAと言います)は、米PGA、欧州PGA、その他各国のPGAに大別されますが、そこにLIVゴルフという新たな団体が参入してきました。通常のPGAの大会が予選2日+決勝2日の計4日で構成され、決勝に進まないと賞金が貰えないのに対し、LIVゴルフは予選落ちなしの3日大会で必ず賞金が貰える、プラスその賞金とは別にLIVから契約金が支払われるので大会での成績に関わらず一定の収入が保証されている、と仕組みが大きく異なります。(尚、米PGAでも大会の賞金とは別に一部のトップクラスの選手に報酬が支払われる仕組みが導入されましたが、ここでは議論を単純化するために一旦無視します)

ゴルフに馴染みのない方には分かりにくいかも知れませんが、ゴルフファンとしては、予選落ちがないとか、成績に関わらずお金が貰えるというのは違和感しかなく、当然そう思う選手も多いのですが、中にはそう思わない選手もいて、そういう選手はどんどんLIVゴルフに移籍しており、トップクラスの選手の移籍も珍しくない、というのが現状です。LIVゴルフに移籍する選手には「金に魂を売ったのか!」という批判があるのですが、彼らは「NBAMLBの選手は試合に勝っても負けてもお金が貰えるのに、なぜゴルフだけ勝たないと貰えないのか」と反論しています。

私は昔からのゴルフファンですのでLIVゴルフのシステムは受け入れがたいものがあるのですが、一方で「NBAMLBの選手は・・・」という意見には、確かにそうだなと思わせるものがあります。

例えば、NBAの八村塁選手の年棒は3年5100万ドル(年間24億円くらい)だそうです。八村選手はもちろん素晴らしい選手ですが、NBAのトップクラスの選手かというと恐らくノーだと思います。一方、米PGAの優勝賞金は2~5億円で、年間3勝もすれば間違いなくトップクラスですが、3勝したとしても15億円で八村選手の足元にも及びません。実際には2位以下も賞金を受け取れますので3勝=15億円ではありませんが、トップクラスのプロゴルファーでも年間24億円の賞金を稼ぐのは至難の業でしょう。昨年の成績で八村選手以上の賞金を稼いだゴルファーは1人だけでした(つまり1位のみ)。

LIVゴルフの資金源はサウジアラビアの国営ファンドと言われています。LIVゴルフがビジネスとして成立しているかどうかなんて彼らには関係ありません。金にモノを言わせて有望選手を買うだけです。一方、PGAの収入は大会毎のスポンサー料、放映権料、観客へのチケット売上です。当然ビジネスとしてPGAを運営していますので、収入の範囲内で賞金額を決定しますので選手への還元にはおのずと限界があります。

が、それはNBAも同じはずです。NBAの収入も放映権料とチケットがメインです。ビジネスとして成り立たなければ誰もやりません。グッズの売上がゴルフと比べると多そうですけど、それでも先述のような差に繋がるほど違うかな?という気がします。互いに世界トップクラス、モンスタークラスの選手が所属する米PGANBAでなぜここまで選手の収入に違いが出るのかわかりません。

ゴルフは勝ち負けで賞金に差が付くから?じゃあ勝ち負けに関係なく一定額を払うシステムにしたら?でもそれってLIVゴルフと一緒じゃん。いやいや、実はNBAはビジネスとして成立していなくて、大金持ちのオーナーが道楽でチームを運営している?それもLIVゴルフと一緒じゃん。というループに嵌ってしまい、何が問題の本質なのかよく分からなくなってしまいます。

どなたか解説できる方いらっしゃいませんか?